鎌倉新聞は鎌倉の魅力的な人・お店を深く取材している地域密着型ウェブマガジンです。

生産者と共同作業で創り上げているお店、それが鎌倉Dining 由比っと

由比ガ浜通りのシンボルである六地蔵。
 
六地蔵
 
その六地蔵がある交差点の前に、2016年10月からお店を構えている「鎌倉Dining 由比っと」。
 
由比っと_正面
 
オーナシェフの横浜大輔さんにお店の名前の由来を聞いたとき、彼はこう言った。
 
「うちの名前は由比ガ浜の「由比」と、「結(ゆい)」という文字を掛け合わせてるんです。うちは生産者さんと共同作業でお店を創ってて。生産者さんがいないと成り立たないからさ。一緒にお客さんを喜ばせたいじゃん。」と。
 
横浜大輔1
 
由比っとにはこのような冊子が置いてある。
 
由比っとの輪
 
1ページ1ページ、生産者さんの名前と顔、それに皆の思いが丁寧に書いてある。
 
もちろん、共同経営者の吉野かほりさんと生産者さん1人1人に畑や農場にまで会いに行っている。
 
しかも、会いに行っているだけでなく生産者さんがわざわざ由比っとに食べに来てくれる。
 
「生産者さんが食べに来るレストランはうちがダントツだと思う。生産者さんのところに遊びにも行くし、一緒にご飯を食べにも行くし、何でも言い合える。」
 
今回はそんな生産者さんと共に創っている「鎌倉Dining 由比っと」のオーナシェフ・横浜大輔さんにお話を伺ってきた。
 
 
父の願いを叶えて開店
 
鎌倉新聞
由比っとさんていつからオープンしてるんでしたっけ?
 
横浜さん
2016年10月21日かな〜
 
鎌倉新聞
ちょうど1年半くらいになるんですね。
 
そもそもなんでここの場所にオープンしたんですか??六地蔵の交差点前ですごい良い場所ですよね・・・!
 
横浜さん
それ聞いちゃう?
 
鎌倉新聞
(笑)はい・・・!
 
横浜さん
涙無しに記事にはできないよ(笑)
 
鎌倉新聞
ハードル上げますね(笑)
 
吉野さん
もともと、ここの場所で私の父が家具屋さんを開いていたんです。吉野家具店ていうんですけど。
 
吉野家具店
 
鎌倉新聞
この写真は、どこから撮ってるんですか?
 
横浜さん
御成の方からだね。正面がうち。
 
吉野さん
吉野家具店を畳んだあと、大家としてこの場所をずっと貸してはいたんですが、
実は自分でお店を開きたいんだとずっと言っていて。
 
横浜さん
その願いをよっしー(吉野さんのこと)が叶えたって感じだよね。
 
鎌倉新聞
すごい親孝行してるじゃないですか・・・!
 
お二人はどういう流れで共同でお店を開くことになったんですか??
 
横浜さん
よっしーとは、もう10年の付き合い。
 
自分がホテルで料理長をやっていた時からの繋がり。
 
自分はもともと、ホテルに入ってフランス料理のシェフをずっとやってた。
 
それで、その後ホテルで料理長をしてたときもよっしーが来てくれて。
 
その後も葉山のレストランで料理長やってたときも4年くらい一緒にやって、ずっともういい加減自分たちでお店を持ちたいよねって話していたときに、そんなタイミングで偶然ここの場所が空いて。
 
しかも、よっしーのお父さんが家具店を開いていた場所だし、運命的なものを感じてここでオープンした。
 
吉野さん
うちの父も横浜さんをすごい気に入ってて。この通りのキャラだから話しやすいし(笑)
 
横浜さん
よっしーは栄養士でもあるので栄養面からメニュー作りをサポートしてくれるし、接客もするし、デザートも作るし、なんでもやる(笑)
 
由比っと_デザート
 
横浜さん吉野さん
 
『由比っと』の名前に込められた想い
 
鎌倉新聞
ずっと気になってだんですが、「由比っと」っていうどういう背景でこういう名前になったのかな、と。
 
横浜さん
由比っとは結構考えたんだよ〜
 
まず俺がずっとフレンチの料理人だったからさ、ある程度フランス語使えたのね。
 
フランス語で「huit」という単語があって、これは「8」っていう意味なの。鎌倉にはさ、シンボルとして八幡様がいらっしゃるし、「8」という数字はとても縁起が良い。
 
そしてここのお店がある場所である由比ガ浜にかけて。あともう1つ重要な意味があって。
 
鎌倉新聞
えっ気になる!笑
 
横浜さん
ゆい(結)」。
 
「ゆい(結)」って共同作業とかそういう意味があって。
 
うちだと生産者さんと共同作業でお店を創ってて、生産者さんがいないと成り立たないからさ。
 
一緒にお客さん喜ばせるわけじゃん。その共同作業の意味もあるし、由比ガ浜の「由比」もかけて、フランス語の8の「huit」もかけて。それで由比っと。
 
横浜大輔2
 
ビールの意外な真実
 
鎌倉新聞
横浜さん、まずビール頂いていいですか!
 
横浜さん
せっかくならビールにうちのトマトジュースで割ったレッドアイ飲む?
 
鎌倉新聞
あ、いいですね飲みます!
 
このレッドアイめちゃくちゃ美味いですね・・・!今まで飲んだレッドアイの中で一番美味い。由比っとに来たら毎回頼んでしまうのなにこれ・・・
 
レッドアイ
 
横浜さん
使ってるトマトジュースは井出トマト農園のだからね。
 
鎌倉新聞
そりゃ美味しいわ・・・
 
横浜さん
トマトジュースも美味いし、うちはよっしーが毎日ちゃんとビールサーバーを洗浄するから。
 
吉野さん
普通だよ!
 
横浜さん
しないところはしないじゃん。
 
鎌倉新聞
確かに、ちょうどこの前ネットで話題になってました。「安易に生ビールを注文する人が多すぎる話」ってタイトルの記事。
 
横浜さん
うち毎日掃除して綺麗にするからか、生ビール美味いってよく言われるんだよ。水抜きはするけど、毎日ばらしてブラッシングまではしていないところが多い。
 
鎌倉新聞
確かに学生のときに働いていた居酒屋、そこまでしてなかったかも・・・
 
横浜さん
うちのよっしーは毎日ブラッシングしてる。
 
あとはどのビールメーカーのものを選ぶかすごい悩んだんだよ。5大メーカーのうちどれにするか。
 
鎌倉新聞
確かに、全部のメーカーを置いておくわけにもいかないですもんね。
 
横浜さん
そう。悩んだので、ヒアリングした。鎌倉に住んでいる方々に来てほしくて、鎌倉は半数以上が50歳以上なので、その年代のうちの親父をはじめ、色んな人に聞いて最終的にサッポロにしたの。
 
由比っと_サッポロビール
 
お客さんにもらった意外なものとは
 
横浜さん
お客さんが座る2Fの内装も、鎌倉に住んでいる50歳以上の年代の方々をイメージしたんだ。
 
鎌倉新聞
確かに、この古時計は趣がある!
 
由比っと_古時計
 
古時計を置いているお店ってなかなか無いですよね。
 
あとテレビめちゃくちゃでかくないですか?w
 
この前、「オリンピック見れますよー」ってツイートされてましたけど、
 


 
そういうお店のテレビって大体小さいけど、本当に大きいですね。笑
 
横浜さん
このテレビは、前に葉山で料理長してたときの常連さんが、家にシアタールームを作るような音響の仕事をしてるんだけど、その音響屋さんにもらった。
 
鎌倉新聞
えっ!?!?!?くれたんですか??
 
横浜さん
そう、くれたの、これあげるよーって。
 
鎌倉新聞
めっちゃ大きかったですけど・・・!
 
横浜さん
しかも壁に取り付けるのもただで付けてくれた。
 
ほんと葉山で仕事してたときの繋がりも今すごい生きてるし、ここで店を開くために今までやってたんじゃないのかって感じてる。
 
そしてそのために当時、よっしーを採用したんじゃないかっていうね。
 
鎌倉新聞
そしてそのよっしーさんのお父様が開いていた吉野家具店の写真も大きく飾ってありますね。
 
こういう内装の設計って全部お二人が考えたんですか?
 
吉野さん
設計は全部シェフ。もう父が・・・
 
横浜さん
とにかくもう俺の好きにやっていいって。俺の好きなように作ってくれるって言うから、慣れない設計図の図面を引いて、大家さんに聞いて、大工さん呼んで大工さんと打ち合わせして、俺の設計図通りに作ってくれたの。
 
中はだから全部俺の思い通りだよね。
 
鎌倉新聞
例えば1つ1つ、例えばビールのコースターとかも?
 
横浜さん
うん、ビールの工場行って買ってきたんだ。
 
なので、今まで見てもらってわかると思うんだけど、うちの店のコンセプトはカッコよくなく、可愛くなく。笑
 
鎌倉新聞
わろた
 
横浜さん
真面目な話、カッコよさ、可愛さはいらない。落ち着く店、居心地のいい店をコンセプトに内装を創りました。
 
由比っと_内装
 
鎌倉だけど鎌倉野菜は使用してません(ㆁωㆁ*)
 
鎌倉新聞
内装や「由比っと」のネーミング、そしてこのお店の場所のこだわりを今までお伺いしてきましたが、やはりシェフがこだわっている食材やそれを作っている生産者さんとのことをお伺いしたいです。
 
この前、すごく尖ったタイトルのブログをアップしてましたよね?「鎌倉だけど鎌倉野菜は使用してません(ㆁωㆁ*)」ってタイトル。笑
 
吉野さん
ありがとうございます(笑)
 
一瞬、「えっ?」ってなりますよね(笑)
 
横浜さん
あの記事はよっしーが書いてくれてるんだけど、鎌倉野菜はものすごく良いブランド。
 
たまたま自分が会いに行ってお話を聞いて、「この人が作っている野菜を仕入れたい!」って思った農家さんが藤沢市や横須賀市にたくさんいた。
 
一人一人本当に素晴らしい人たちなんだ。
 
それこそ、井出トマト農園の井出さんなんかは、自分が葉山のレストランで料理長やってたときからお世話になっている人。
 
そして、新しく良い農家さんを探しているときに偶然自分の親父が畑を始めた。
 
横浜さん父
 
鎌倉新聞
始めたっていうのは昔からってわけじゃないんですか?
 
横浜さん
親父が定年退職してから!
 
鎌倉新聞
え〜〜!この前シェフの親父さんが作ったさつまいも食べてこれも「今までで食べたさつまいもの中で一番美味い」と感じましたけど、定年退職してからだったとは・・・!
 
横浜さん
元々親父は車の販売してたんだ。某自動車メーカーのディーラーで営業してた。
 
鎌倉新聞
そこからよく農家さんに転身できましたね・・・!
 
横浜さん
最初は趣味で畑やってたの。本当に一部屋くらいのスペースでやってただけ。
 
そこから独学で勉強・研究していってだんだん大きくなって、今トラクターが無いとさすがに耕せないレベルの大きさになってきた。
 
鎌倉新聞
しかも化学肥料を一切使わない無農薬ですもんね。
 
この前、ある大手宅配野菜の社長の方が言ってたんですけど、結局農薬使ってない野菜ってかなり少なくて全体の1%、2%くらいとのことでした。
 
実際、やっぱり難しいんですか?
 
横浜さん
難しい。無農薬の畑は本当に虫とかを全部ハケやブラシで落とすの。
 
鎌倉新聞
農薬で、じゃないですもんね。
 
横浜さん
あと親父は鶏糞とかそういうの使わない。
 
腐葉土を使ってる。葉っぱを腐らせて発酵させたやつ。
 
だから土がふかふかなのね。
 
鎌倉新聞
元が糞よりかは、、
 
横浜さん
そう、全部腐葉土だから。葉っぱだから。綺麗だし。葉っぱだから土が柔らかくなって。だから親父の野菜は綺麗だよね、全部。
 
土が柔らかいから形も綺麗にできる。でも大きくならない。
 
鎌倉新聞
えっそうなんですか?
 
横浜さん
化学肥料をあげないから、野菜本来の大きさにしかならない。
 
でもその分甘味と旨味が凝縮されてる。
 
鎌倉新聞
だからこの前食べたさつまいもがあんなに美味しかったんだ・・・!
 
横浜さん
甘みと旨味が逃げないように、煮るのではなくてローストして調理されてしてたのもあるけどね(笑)
 
由比っと野菜
 
鎌倉新聞
そう考えると、本当に出てくる料理の一つ一つが生産者さんとシェフの作品ですね・・・!
 
その生産者さんとシェフの作品の中でも、一番人気であの某ブンブブーンという番組でジャニーズのトップアイドルを「今まで食べたナポリタンで一番ウマイ」と言わしめたのが『神のナポリタン』ですよね。
 
神のナポリタン
 
・・・
 
と文字数の関係で今回はここまで!
 
後編では「『神のナポリタン』て何が神なの?」と「人が”本当に”美味しいと感じる時」
 
という話をご紹介したいと思います。また後日。
 
 
鎌倉Dining 由比っと
〒248-0014 神奈川県鎌倉市由比ガ浜2-6-16
交通手段:
JR横須賀線 鎌倉駅 徒歩6分
江ノ島電鉄線 和田塚駅 徒歩2分
TEL:0467-37-9286
月~土
11:30~20:30
(L.O.20:00)
※15時~17時の間は閉店

11:30~20:00
(L.O.19:30)
定休日:水曜日
URL:https://r.gnavi.co.jp/8mg2grb60000/
Facebook:https://www.facebook.com/huit.kamakura/
Twitter:https://twitter.com/huit2480014
※「鎌倉新聞を見たよ!」と伝えてくれると嬉しいです!

Loading
地図の中心へ
交通状況
自転車で行く
乗換
Share (facebook)